登場人物 追加分2

真神千雪              赤蘭高校の国語教師。しかし彼女の本当の正体は・・・

 

翌朝、正太郎はみくとさくらの三人でご飯を食べていた

「お兄ちゃん。今日もプールに行くの?」

「うん。昨日の一件が片づいてないから。それに・・・」

「それに?」

「昨日調べた結果ではどの事例にも当てはまらないんだよ。だからもう一度言って確かめないと」

「ほな、ウチも行くで。何かあったら大変やし」

「そうだね」

三人は朝食を済ませ正太郎とみくはプールに行く準備をして出かけた

一方、プールでは清水と謎の美女が居た

「先生、ここが昨日事件があった場所です」

清水の声に先生と呼ばれた美女は答える

「・・・特に邪悪な霊気は感じないけど本当にそんな事があったの?」

「ええ、間違いないですよ」

「もしそうだとすると一過性の物かも知れない」

「どういう事ですか?」

「丁度このプールを横切るように霊が歩く道がある。昨日はたまたま浄化されていない邪悪な霊が通りそういう現象を起こしたのではないか?と言う事よ」

そんな話をしていると清太郎がやってきた

「嬢ちゃん、それは無いと思うぞ。昨日鈴音ちゃん・・・いや、妻に聞いたがプールを作る時にはちゃんと地鎮祭をしたらしいからな」

「・・・誰?」

「僕が紹介します。この人は美甘清太郎さんで美甘神社の神主だそうです。で、こちらは真神千雪さん、赤蘭高校で教師をしているんです」

「こんな美人がいるとは赤蘭高校の教師も捨てた物じゃないな」

「お褒めいただき光栄です。でも微かですが確かに道はあります」

「そうか・・・じゃあもう一度地鎮祭をした方が良いのかもな」

そう言って清太郎は考えていた

そこへ正太郎達がやってきた

「お父さん」

「おっ、来たか正太郎」

「あれから何か変な事は無かった?」

「いや、特に無いぞ。来てすぐに退魔の護符貼ったし」

「あの、この二人は?」

千雪は不思議そうに問う

「ああ、息子の正太郎と親戚の柳木みくちゃんだ」

「初めまして」

そう言った正太郎を見つめる千雪

「正太郎君、面白いアストラル持っているわね」

「分かるんですか?」

「ええ、多少はね」

「そうですか。えーっと・・・」

「私は真神千雪。正太郎君になら「お姉ちゃん」って呼ばれても良いわよ」

その言葉にみくはムッとする

「いえ、お姉ちゃんはここに居るので千雪さんで良いですか?」

そう言って断りを入れる正太郎

その言葉に勝利を確信するみく

「・・・まぁ、仕方ないわね」

渋々納得する千雪

「千雪さんは清水君に呼ばれたんですか?」

「そうよ。直接じゃないけど頼まれたの」

「そうなんですか。じゃあ、何か分かりましたか?」

「とりあえずここに道が通っている事は分かったけどそれ以上は土地勘がないからサッパリよ」

「土地勘なら産まれた時から住んでいるので大丈夫です。どっちの方角にあるんですか?」

「多分、向こうへ続いているわ」

千雪は道のある方向を指し示す

その指先は商店街へ向いていた

「ありがとうございます。じゃあ、その道を辿ってみます」

そう言って去ろうとする正太郎

「ちょっと待って」

千雪は正太郎を呼び止める

「とりあえずここの除霊を完璧にしたいから力を貸して欲しいの」

「どうするんですか?」

「直ぐに済むからじっとしててね」

「はい」

そう言ってじっとしている正太郎

千雪は正太郎に近づき次の瞬間突然抱きついた

「えっ、えっ?」

困惑する正太郎

「うーん。久しぶりの暖かさ」

そう言って千雪は抱きしめて離さない

「な、何してんねん!」

みくは千雪に対し敵意を露わにする

「そんなに睨まなくてももうじき終わるわよ」

「あの・・・これで力を貸す事になるのでしょうか?」

「なるわよ。・・・そろそろ良いわね」

そう言って正太郎から離れる千雪

すると正太郎は脱力感を覚えた

「ちょっと霊力を分けて貰ったから少し休んだ方が良いわよ」

「そのようですね」

「まぁ、貰うだけじゃ何だからとっておきの物を見せてあげる」

そう言って千雪は何か詠唱し始めた

次の瞬間、千雪の背中に六枚の翼は現れた

「まさか六枚とも出せるなんて・・・やっぱり並大抵の霊力じゃないわね」

その後さっきとは違う言葉を詠唱し始める

すると天から光が降り注ぎプール一帯を浄化した

そして千雪の背中にあった翼は消え元の状態に戻った

「これでこのプールの除霊は終わったわ」

「凄いな嬢ちゃん、まさか天使だったとは・・・」

「一応秘密にして下さいね」

「分かっている」

「とりあえず事も済んだし帰ってアイツに奢って貰うかな。ね、清水君」

「ええ、別に奢るのは僕じゃないですし大丈夫ですよ」

「それじゃあ、さようなら」

そう言って千雪と清水は去っていった

「大丈夫か?正太郎」

「うん。千雪さんの言った通り少し休めば大丈夫だよ」

「天使ってウチ初めて見た」

「僕だって初めてだよ。それに翼が六枚あるって事は相当位が高いよ」

「じゃあ、俺の恋のキューピットの翼は百枚ぐらいあったんだな。うんうん」

そう言って頷く清太郎

「ウチのもそれだけ翼があったらな・・・」

そう言ってみくは正太郎を見る

「無責任かも知れないけど僕はあると思うよ。お姉ちゃんのキューピットにも」

そう言ってフォローする正太郎

「ありがとな、正太郎」

その優しさに心打たれるみくであった

 

一時間後

「確かコッチだったよね」

商店街を進む正太郎とみく

「それにしてもこの先に何があるんやろ?」

「確かこの先には・・・」

そう言おうとした時に恋に会った

「あっ、愛川さん。こんにちは」

「こんにちは。今日はどうしたんですか?」

恋の質問に正太郎は答えた

勿論、千雪が天使だと言う事は省いて

「そうだったんですか」

「で、恋はここで何しとるんや?」

「ここで昨日の騒動の事で雷衣と待ち合わせして居るんです」

「何で雷衣ちゃんが知っているの?」

「昨日あれから清水君が雷衣に連絡したらしく情報を集めたそうなのです」

「それで情報は集まったの?」

「それは来てから話すって事に・・・」

恋の言葉の途中で雷衣がやってきた

「お待たせしました、恋さん・・・って、美甘先輩も一緒じゃないですか」

「こんにちは、雷衣ちゃん」

「こんにちはです。美甘先輩は恋さんとお知り合いなのですか?」

「うん。昨日知り合ったんだよ」

「そうだ雷衣、貴女が持ってきた情報だけど美甘君に伝えた方が良いんじゃない?今はその事でここにいるのだから」

「そうなんですか。じゃあ、調べてきた事を話しますね」

そう言って雷衣は話し出した

話の内容を纏めると

1.プールと商店街を結ぶ直線上で妙な気配を感じたり生ぬるい風が吹く等の軽い怪奇現象が確認されている事

2.プールの付近より商店街の方がその現象が多く確認されている事

3.この商店街を抜けた先にある緑地公園では幽霊が出没するという

「一日でよく調べたね」

「私達の情報網は伊達じゃないですよ。だからお兄さまも私達を頼ってくれたんです」

そう言って遠くを見る雷衣

多分その先には清水の姿が見えているのだろう

その姿を見て恋は言う

「そんなに好きなら告白とかしたら良いじゃない」

「いえ、お兄さまは私達の憧れであって恋愛対象ではないんです。それに告白なんかしたら『あの三人』にタコ殴りののち簀巻きにされて海に沈められそうです」

「確かに『あの三人』ならやりかねないわね・・・」

恋は納得していた

「じゃあ、僕達は緑地公園に行ってみるよ」

「そうですか。それじゃあ、お気を付けて」

そう言って正太郎達は恋達と別れた

 

緑地公園に着いた正太郎達は二手に分かれて怪しそうな場所を調べてみる

しかしこれと言って何かある訳でもなく一端休憩する事にした

「はい、お姉ちゃん。コーヒー牛乳」

「ありがと」

「やっぱり緑が多い所は空気が美味しいね」

「そやな」

二人はベンチでコーヒー牛乳を飲みながら話していた

「なぁ、正太郎。ホンマにここで幽霊なんか出たんやろうか?」

「うーん、でも一概に嘘とは言えないよ。『火のない所に煙は立たず』って言うし」

「でも幽霊なんやから夜じゃないと出てこうへんのとちゃう?」

「確かに今日は日差しが良く照っているし出てこれないのかも」

「だったらもう少し涼しくなってからにせーへん?流石に暑すぎるし」

「そうだね。また夕方にでも来れば状況が変わっているかも知れないし」

「じゃあ、帰って素麺食べよ。氷入れて良く冷やしたやつ」

「うん」

そう言って二人は一度家に帰る事にした